以前、７人の動画編集者に複数の質問を投げかけ解答をいただきました。仕事のとり方、収入は個人でそれぞれ異なりますが、根底にある動画編集の仕事をする上で重要視していることは皆同じようです。
そこで、動画編集のプロが考える将来性と重要視する５つの事柄をまとめました。
これから動画編集の仕事に就きたい、動画編集のスキルをアップさせたいと思う方が少しでも参考になれば幸いです。
将来性
プロの動画編集者の中にはYou Tube動画制作を仕事にしている方もいます。この仕事はYou Tubeという人気のある巨大なプラットフォームがあってこその仕事です。
しかし、You Tubeの広告収入が激減し、「YouTubeはもうオワコンだ」という意見も聞かれますが、本当にそうなのでしょうか。
確かに、最近はTikTokやInstagramなどの新しいSNSが台頭してきており、若い世代を中心にYouTube離れが進んでいるようにも見えます。
しかし、一方でYouTubeは依然として巨大なプラットフォームであり、多くの人々が利用し続けています。
特に、ビジネスや教育、エンターテインメントなど様々な分野での活用が進んでおり、オワコンなんてとんでもないっ！という意見も多く聞かれます。
インタビューに答えてくれたプロの編集者達も、将来性については需要が減り仕事がなくなることはないと答えています。むしろ需要が増えることにより、競合相手の増加により仕事の単価が減ることを心配しています。
上記ではYou Tubeの話を挙げていますが、動画編集の仕事はYou Tubeだけではありません。結婚式の動画作成、子供の思いでの動画作成など幅広く手掛けています。
そして、ARやVRなどにより需要は益々増えるともおっしゃっていました。
❶チャンスを逃さないためにアンテナは常に張る
先に述べたとおり、ARやVRなどの新技術が普及することで、動画編集者に求められるスキルも変化し、更なるチャンスが広がります。
そのチャンスを逃さないために、アンテナを常に張り新しい情報は常に入手することが重要です。
新たな技術に対応できるスキルを身に着けていくことで競合相手と差もつけられます。
使っているソフトもバージョンアップにより出来るようにななったこと、効率的に作業するには？ などクライアントの要望に応えるために常にアンテナを張ることが必要となります。
❷向上心と探究心
動画編集は、映像制作において非常に重要な工程です。映像を編集することによって、物語の構成やリズム、雰囲気などを調整することができます。
しかし、単に映像をつなぎ合わせるだけでは、魅力的な映像を作り出すことはできません。そこで、動画編集において求められる向上心と探究心について考えてみましょう。
まず、向上心についてです。動画編集は、常に新しい技術やツールが出てきます。それに対応するためには、自分自身の技術を向上させる必要があります。
例えば、最新の編集ソフトやプラグインを習得することや、編集テクニックを学ぶことが求められます。また、他の編集者の作品を参考にし、自分の作品に取り入れることも重要です。
これによって、より良い映像を作り出すことができます。
次に、探究心についてです。動画編集は、単に映像をつなぎ合わせるだけではなく、ストーリー性や表現力を高めるための工夫が求められます。
そのため、編集者は常に探究心を持ち、どのような表現方法があるかを探求する必要があります。
例えば、カメラワークや音楽、色調補正などを駆使して、映像に深みを持たせることができます。また、映像以外の素材を取り入れることも考慮するとよいでしょう。
例えば、テキストやグラフィックスを使うことで、より分かりやすい映像を作り出すことができます。
以上のように、動画編集においては、向上心と探究心が求められます。これらを持っていることで、自分自身の技術を向上させ、より魅力的な映像を作り出すことができるでしょう。
❸クライアントの要望に応えるコミュニケーション能力
動画編集者にとって、単に映像をつなぎ合わせるだけでなく、映像制作者やクライアントとのコミュニケーション能力も非常に重要です。以下では、動画編集者に必要なコミュニケーション能力について考えてみましょう。
■相手のニーズを理解する力
動画編集を行う際には、依頼主や映像制作者が求める内容を理解することが重要です。
依頼された業務に対して、クライアントや映像制作者が求めるものを把握し、それに応じた編集を行うことが必要です。
また、クライアントや映像制作者とのコミュニケーションにおいて、的確な質問を投げかけることで、相手のニーズを理解することができます。
■コミュニケーションツールの選択力
現在、コミュニケーションツールは多種多様に存在しています。例えば、メール、電話、ビデオ会議、チャットツールなどがあります。
動画編集者は、相手に合わせた適切なコミュニケーションツールを選択することが重要です。
また、自分自身のスケジュールや作業状況なども考慮し、適切なタイミングでコミュニケーションを行うことが必要です。
■良好な人間関係を築く力
動画編集は、単独で行うことが多い仕事ですが、映像制作者やクライアントとの人間関係が良好でなければ、業務遂行に支障をきたすことがあります。
そのため、動画編集者は、相手との信頼関係を築くことが必要です。また、失敗やミスがあった場合には、素直に謝罪し、修正する姿勢を持つことが重要です。
以上のように、動画編集者には、相手のニーズを理解する力、コミュニケーションツールの選択力、良好な人間関係を築く力が求められます。
これらの能力を身につけることで、よりスムーズな業務遂行が可能となり、クライアントや映像制作者からの信頼を得ることができます。
また、業務の品質や納期についても、相手とのコミュニケーションによって調整ができるため、トラブルの回避につながります。
さらに、動画編集者が持つべきコミュニケーション能力には、以下のようなものもあります。
■プレゼンテーション力
動画編集者は、制作した映像を依頼主やクライアントに提出する際に、その映像の意図や効果をわかりやすく伝える必要があります。そのため、映像の制作意図や訴求ポイントを、分かりやすく説明することが必要です。
■技術用語をわかりやすく説明する力
動画編集には、専門的な技術用語が多く出てきます。しかし、クライアントや映像制作者は、それらの技術用語を理解していないことがあります。そのため、動画編集者は、技術用語をわかりやすく説明することが必要です。
■フィードバックを受け入れる力
映像制作者やクライアントからのフィードバックを受け入れ、それに基づいて改善することが重要です。フィードバックを受け入れる姿勢を持ち、適切に反映することで、より良い映像作品を制作することができます。
以上のように、動画編集者に必要なコミュニケーション能力は多岐にわたります。相手のニーズを理解し、適切なコミュニケーションツールを選択し、良好な人間関係を築き、プレゼンテーション力やフィードバックを受け入れる力なども併せ持つことで、より高い品質の映像作品を制作することができます。
❹競合相手との差別化
動画編集の市場は競争が激しく、数多くの編集者が存在しています。そのため、自分自身を差別化し、競合相手から抜きん出ることが必要不可欠です。ここでは、動画編集者が競合相手との差別化に必要なことについて考えてみましょう。
■独自のスタイルやセンスを持つこと
動画編集者は、クライアントの要望に応えるために制作することが多いですが、自分自身に独自のスタイルやセンスを持つことが重要です。
独自のスタイルやセンスを持っていると、クライアントからの信頼を得やすくなります。また、編集作品に個性があると、競合相手との差別化にもつながります。
■豊富な経験やスキルを持つこと
動画編集者は、制作する映像作品に応じて、様々なスキルや技術を必要とします。多くの経験を積み、様々なジャンルの映像編集に対応できるスキルを持っていると、競合相手との差別化につながります。
■クライアントとのコミュニケーション能力
クライアントとのコミュニケーションは、動画編集において非常に重要な要素です。クライアントの要望を的確に理解し、適切に反映することができると、クライアントからの評価が高くなります。
また、コミュニケーション能力が高いと、クライアントとの信頼関係を築くことができ、リピート率を高めることも可能です。
■マーケティングやビジネスの知識
動画編集は、単に映像を編集することだけでなく、それをどのようにマーケティングするかや、ビジネス的な視点から考えることも必要です。
ビジネスの知識やマーケティングの知識を持っていると、クライアントのニーズに合わせた映像作品を制作することができ、競合相手との差別化につながります。
以上のように、動画編集者が競合相手との差別化に必要なことは、自分自身に独自のスタイルやセンスを持つこと、豊富な経験やスキルを持つこと、クライアントとのコミュニケーション能力、マーケティングやビジネスの知識を持つことです。
これらの要素を総合的に取り入れることで、動画編集者は競合相手から差別化し、成功することができます。
さらに、以下のような具体的なアプローチも有効です。
■自分自身のポートフォリオを充実させる
ポートフォリオは、動画編集者が制作した作品をまとめたものです。
自分自身のポートフォリオを充実させることで、クライアントからの信頼を得やすくなります。
また、自分自身のスタイルやセンスが反映された作品を多く制作することで、競合相手との差別化につながります。
■常に学び続ける姿勢を持つ
動画編集の技術は常に進化しています。常に新しい技術やトレンドに敏感に反応し、学び続ける姿勢を持つことが重要です。
新しい技術やトレンドに詳しいと、クライアントからの評価が高くなり、競合相手との差別化にもつながります。
■サービスを提供する範囲を広げる
動画編集者が提供するサービスを広げることで、競合相手から差別化することができます。
例えば、動画撮影やアニメーション制作など、動画編集に関連したサービスを提供することで、クライアントからの信頼を得やすくなります。
以上のように、動画編集者が競合相手から差別化するためには、自分自身に独自のスタイルやセンスを持ち、豊富な経験やスキルを持ち、クライアントとのコミュニケーション能力やマーケティングやビジネスの知識を持つことが必要です。
また、ポートフォリオの充実や常に学び続ける姿勢、サービスの提供範囲の拡大など、具体的なアプローチを取り入れることも大切です。
❺納期は必ず守る！ 仕事の丁寧さ
納期を守らないことは論外です。納期を守るだけでなく、クオリティにも徹底的なこだわりが必要です。ビデオ編集には、編集者のセンスや技術力が大きく影響します。
編集者は、映像のストーリー性や説得力を高めるために、繊細なカット割りやエフェクトの調整、音楽の選定など、様々な工夫が求められます。
このような編集作業において、常にクオリティを追求する姿勢が必要です。クライアントから高い評価を得るためにも、編集者は自己満足に陥ることなく、クオリティ向上に努めることが必要です。
動画編集者に求められる仕事の丁寧さは、顧客満足度を高める上で不可欠な要素です。
編集者は、クライアントが望むビデオのイメージを正確に捉え、それを実現するために、細部にわたって作業を行わなければなりません。
また、編集後の映像に対するクオリティコントロールも欠かせません。細心の注意を払い、品質の高いビデオを納品することが、クライアントからの信頼を築くために重要です。
動画編集の需要が減ることはなく、ARやVRなどの新技術の発展により需要は益々増えていき将来性はあるといえる。
しかし需要に伴い、競合相手の増加による仕事単価の定価が心配。
それには、競合相手との差別化を図ることが必要であり、情報は常にアンテナをはり、向上心や探究心は常にもつことが必要。
